2008年07月03日

スロープ

建築空間やランドスケープを上下移動する装置の一つとして、スロープ(斜路)があります。
階段やエレベーターと違って、緩やかに上下移動するため、徐々に展開される空間は趣きが生じます。
これを使用することで、対象物を効果的に見せたり、劇的な空間演出、空間やアプローチにストーリー性を付加する要素にもなるため、個人的に好きなアイテムです。しかし、かなりのスペースが必要とされるので現実難しいところもあります。

スロープを効果的に使用している建築として、国立西洋美術館(設計:ル・コルビュジェ)、スパイラル(設計:槇文彦)、葛西臨海公園展望レストハウス(設計:谷口吉生)、横浜港大さん橋国際客船ターミナル(設計:ポロ&ムサヴィ)、ニテロイ現代美術館(設計:オスカー・ニーマイヤー)等々、挙げたらキリがありません。
国立西洋美術館 スパイラル

葛西臨海公園レストハウス ニテロイ現代美術館

スロープを設計する際、気になるのが勾配です。スペース的な問題もありますが、この勾配によってスロープの良し悪しが出ます。
建築基準法では、階段に代わる傾斜路の勾配を1/8以下(8m進んで1m昇る又は下がる)とし、バリアフリー法では、1/12以下と規制しています。
ちなみに公共の歩道勾配は原則として1/18以下(国土交通省より)、敷地内車路は東京都建築安全条例上1/6以下とされています。
各特定行政庁の指導で、更に厳しく規制している場合もありますので要注意です。
実際歩いてみると、個人的には1/10〜1/12程度がちょうど良い勾配と実感しました。

現在、住宅設計においてスロープを設置する計画をしています。なかなかうまく納まらず奮闘中です。
posted by suzuking at 22:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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