2007年08月24日

国立西洋美術館

国立西洋美術館1  mp-2.jpg  

先日、フランス政府が東京・上野の国立西洋美術館本館を世界文化遺産に推薦することを検討しているニュースがありました。

国立西洋美術館と言えば、近代建築の巨匠であるフランス人建築家ル・コルビュジエ(1887−1965年)による国内唯一の設計で有名です。
貝殻のように螺旋状に発展可能な「無限に成長する美術館」をコンセプトとして計画され、実施設計を弟子であった坂倉準三、吉阪隆正、前川國男らが分担し、1959年に竣工しました。
当初の基本計画は、美術館の他に折板傘状屋根の総合展示場と劇場施設を併せての総合文化センターでありましたが、厳しい予算の前にあえなく夢のプロジェクトとして終わってしまいました。残された美術館も縮小を余儀なくされたそうです。

その後、前川國男により新館、企画展示館が増築され、1998年には地下を含め全てを地盤から絶縁する大規模な免震レトロフィット工事(日本初)を行い、当時話題になりました。

当時美術館構想の際に、一度来日をしているコルビュジェは、東京・京都・奈良等を視察し、桂離宮卍字亭の四ツ腰掛、先斗町の路地空間、杉苔の美しさ、富士山、料理の盛り付け等に、高い関心を示したというエピソードがあります。特に興味深いのは、桂離宮卍字亭のスケッチが美術館のプランに影響していると思われる点です。
また、東京の街を車で移動しながら、木造都市の不可を説き、低層住宅の不可を嘆き、自動車・歩行者の混乱を見て、「日本に一番必要なのは都市計画だ。それは建築家の責任だ。」と語っていたそうです。

現在、世界規模でコルビュジェ設計の建築物を世界遺産に登録しようとする運動が行われています。また、東京・六本木の森美術館では「ル・コルビュジェ展」が開催されています。改めて、現代の建築に多大な影響を与えた巨匠の作品に触れてみたいと思ってます。
posted by suzuking at 14:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築・ランドスケープ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック