2008年02月19日

日影規制

昨年末に話題にした『日影規制』。
法律の簡単な説明と、それに関する建築部位を合わせて書きたいと思います。

建築基準法の日影規制とは、住居系の用途地域において、一定の規模以上の建物に掛かる法律で、周辺の建物に対して日照条件の悪化を防ぐ為に考えられた規制です。
「一年で一番影が長くなる冬至のAM8:00〜PM4:00までの8時間で(北海道は除く)、敷地から一定の距離において一定の時間以上の影を落としてはならない」となっています。影になる時間や測定する高さが用途地域等によって異なり、住環境を重視する第一種低層住居専用地域が一番厳しい設定になっています。
つまり、建物の高さや形状を制限する法律です。

等時間日影図という図面で、規制をクリアしているかが分かります。この図面を作成するには、専用のソフトやJW-CADの様にCADで計算させる方法が一般的です。

冬至における太陽の位置は敷地所在地によって決まるので、南北に長い日本では北と南で緯度・影の長さをあらわす倍率が大きく異なります。例えば、規制時間内で一番影が長くなる時間帯のAM8:00(=PM4:00)で比べてみます(北海道は、本州に合わせて)

影1.jpg

 北海道稚内市:北緯45°25 ・ 倍率25.92
 沖縄県那覇市:北緯26°12 ・ 倍率 4.13

東京(大島を除く)の場合、区域分布がおおむね35°50〜35°30にわたっているので、法律で36°と定められています。一番影が長くなる時間帯での影の倍率は、7.22です。

この影の長さから太陽の位置(角度)が把握できます。
この角度を利用することが出来る建築部位の一つに『』があります。真夏の日差しを遮り、真冬の部屋に日光を入れる事が出来ます。
東京をモデルとして考えた場合、夏至と冬至の角度(12:00)に建物の窓と庇の位置関係と奥行を検討し、図の様に設置する事で可能となります。実際に庇は、日差し調整以外に開口部の防水の役割もあり、もっと細かく検証する必要は有ります。

影2.jpg

敷地には、今回紹介した日影規制のほかにも用地地域建ペイ率・容積率等の基本的な規制が有ります。御自宅の敷地や購入希望の敷地の規制については、敷地のある行政庁(市役所等)で確認する事が出来ます。
posted by nabay at 21:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 建築知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ごぶさたしてましたm(__)m
え〜と…北海道の場合、規制時間は9時〜15時までなので最大の倍率は7倍弱だったよ〜な気がします。東京の8時と同じくらいだったような…
Posted by KON at 2008年02月23日 04:20
KONさん、こんにちは。

スイマセン、説明不足でしたね。道の地域は、規制時間が異なります。
今回は、同じ時間でないと影の長さ(倍率)が比較しにくいと思い、あえてこのような表現にしています。

本文にも、追記しておきます。
Posted by nabay・suzuking at 2008年02月23日 10:02
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