2008年05月12日

善照寺

仕事で台東区浅草付近へ行ったついでに、善照寺 本堂(設計:白井晟一)を学生以来ぶりに再見学。
哲学的・象徴的で物語性に満ちた独自の建築形態、と称される白井建築を久々に堪能しました。
建築家・白井晟一といえば、親和銀行松涛美術館ノアビル等が有名ですが、この善照寺は氏の作品中でも最高傑作の一つと評されているにも関わらず、意外と知られていないのが残念なところです。
善照寺-1
周辺は寺院や昔ながらの民家や商店で街並みが形成されているロケーションに位置し、ひっそりと佇んでいます。
本堂へのアプローチには両サイドに笹が列植され、精神を清める導入部となっていて、更に歩を進めると、シンメトリーの本堂が正面にあり、軒の深い屋根全体が姿を現します。

善照寺-2.jpgよく見ると、壁構造でありながら出隅や開口部に化粧柱を設置して真壁に見せたり、緩やかで深い軒の切妻屋根は住宅を連想させます。
しかし、重厚な屋根よりも敢えて薄くした回廊のスラブを地面から切り離したり、スリット状の開口部や無駄な装飾を排除したディテール、シックな色彩などの構成により緊張感を与えてます。
また、起り(むくり)、反り、組物、唐破風等の形式的な寺院建築を採用しないにも関わらず、寺院の雰囲気を漂わせているところは流石です。
善照寺-3.jpg  善照寺-4
町民文化が栄えた浅草という地域性に、住宅のイメージを抱かせる形態に浮遊感を与えたダイナミックなフォルムを用いて、新たな都市の精神的象徴として計画されたのではないかと想像されます。
posted by suzuking at 14:38| Comment(2) | TrackBack(1) | 建築・ランドスケープ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 大変残念ですが白井さんの自邸でありました「嘘白庵」は5月中旬に取り壊されておりました。
Posted by トムクルーズ at 2010年06月01日 11:39
コメント遅くなりましてすみません。
解体前に見学会があったようですが、全く知りませんでした。
一度は見てみたかった・・・。
Posted by suzuking・nabay at 2010年06月17日 09:59
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