2015年03月05日

建築士定期講習

この前、建築士法に基づく建築士定期講習を受けてきました。

建築士定期講習.jpg2009年に初めて受講して、今回で3回目
当時は、信用への回復となればと思いましたが、受講するのは建築士事務所に所属する建築士だけという事と、業界以外に認知されていない現状に、残念な気がしてなりません。

また、この講習会によって、無資格の非一級建築士が見つかった事も、更に残念感が増しました。


2回目から、民間業者で受けている為か、教壇には人が立たず、DVDによる講習です。
講義を聴いている時は、マーカーと付箋紙を使って、最後の修了テストに備えます。(※テストは、テキスト見ながら受けます)

その時に役立ったのが、無印良品から販売されている『インデックス付箋紙』。
インデックス付箋紙.jpg
付箋紙によって、文字が被る事も少ないので、テスト中も見やすかったです。

最後の終了テストは、引っ掛け問題のような問いも有りましたが、無事合格。
ただ、間違えた箇所も有ったので、何を間違えていたかを教えて欲しい!
これをしないと、本当の意味が無いと思いました!!

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2014年07月01日

非常用進入口

街を歩いていると、建物の3階以上に赤い三角マークを見た事が有るかと思います。

三角マーク.jpgそれは、『非常用進入口』または『非常用進入口の代替窓』と言われるものです。
補足しますと、建物の3F以上31m以下(およそ10階)で、道路または道路に通じる4m以上の通路に設置します。

ただし、非常用エレベーターを設置したり、共同住宅では設置の緩和(住建発85号)が有ります。

代替窓にした場合は、規定の開口部(窓)に三角マークを、平面距離で10mごとに設けますが、非常用進入口の場合、40mごとになる代わりに、開口部(窓)にバルコニー、三角マークに赤色灯が必要になります。

建築基準法的に必要ですが、外観のデザインにも大きく係わるので、代替窓や緩和で検討をする事が多いです。特に、共同住宅では、平面形状的に可能な限り、緩和が一般的になっていると思います。
本来、用途からすれば、目立つべきものですが、建物的には控えたいと、ちょっと矛盾していますが、建築及び消防とも協議しているので、法的には問題は有りません。

そんな非常用進入口ですが、面白いデザインを見つけました。
鎌倉に有る、鳩サブレで有名な豊島屋本店
非常用進入口-1.jpg 非常用進入口-2.jpg

外観のルーバーを、鳩マークの形に開け、マークと同じ様に、目の部分が赤色灯になっています。ルーバーの奥がバルコニーになっており、非常用進入口が設置されています。
流石に、流用できませんが、良く考えたなと思いました。
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2012年09月05日

自由学園の公開講座

フランク・ロイド・ライトが設計した、池袋にある自由学園明日館
ここでは、料理や絵画の他に、建築関係の公開講座も開かれています。
JIYUG-1.jpg JIYUG-2.jpg

私も、前期の『建築写真のコツ』に参加しています。
今まで、我流で撮影していたので、一度しっかり学びたいと言う気持ちと、念願のミラーレス一眼を手に入れたので、これを機会にと思っていました。

建築関係の参加者は少ないですが、講義を聞いて自分に足りなかった事や、他の人が撮影した写真に刺激を受けたりと、勉強になりました。
また、ライトが設計した空間で学べる事も、良かったです。

JIYUG-3.jpgちなみに、次回が最終講義で、10月からは後期の公開講座が始まります。

建築の講座は、9講座。人気が高かった、『建築写真のコツ』も有りました。

独学ではなく、公開講座に参加する事で、思わぬ発見も有るので、今後も参加したいと思っています。
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2011年10月14日

自分でやってみました

  これ、何だと思います?     スイッチ-1.jpg






住宅で一般的に使用されている電灯スイッチの本体です。
通常、ハンドル(表面の押すプレート部分)で隠れているのであまり見たことがないかもしれません。

自宅洗面室の電灯スイッチが壊れ、照明が点かなくなってしまいました。
内部のスプリングがイカれてしまい、カチッとON・OFFができませんでした。

勉強がてら、自分でスイッチ交換をしてみました。
一応、資格をもった電気屋さん(現在仕事でお世話になっている)のアドバイスを受け、ブレーカーも落として作業したため、特にショートや感電、火災等の事故にはなりませんでした。

なお、本来このような600V以下の電気工事は第二種電気工事士の資格が必要です!!


交換手順を簡単に説明しますと・・・
壊れたスイッチを外して、新しいスイッチを元の配線通りにつなぐだけです。

   スイッチ-2.jpg          スイッチ-3.jpg

上が電灯、下が換気扇のスイッチ。   プレート枠やハンドル等を外した状態。
上のスイッチが壊れました。

   スイッチ-4.jpg          スイッチ-5.jpg

裏面を見ると、こんな感じで配線    この隙間にマイナスドライバーを入れて、
されています。               取付枠からスイッチ本体を外します。

   スイッチ-6.jpg          スイッチ-7.jpg

この隙間にマイナスドライバー     新しいスイッチに照明線(白)、電源線
を入れて配線を外していきます。    (黒・長)、渡り線(黒・短)をつないで
                        元に戻せば完了です。


非常に簡単です。
しかし事故等があった場合、自己責任となりますので要注意です。
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2010年10月08日

建築の単位

私達の建築業界で、長さや面積の単位は、沢山有ります。

まず長さの単位は、SI(国際単位系)(メートル)やmm(ミリメートル)と、日本古来の単位である尺貫法の(ぶ)・(すん)・(しゃく)・(けん)です。

その中で良く使うのはmm(ミリメートル)です。
何メートルもある建物を設計しているのに、mmで話している事は不思議と思われるかも知れませんが、目地の巾や建具と壁との取り合い等を設計段階で検討したり、現場で打合せる事で、大きな建物が完成しているのです。

木造建物では、尺貫法が使われます。
1分=3.03mm
1寸=30.3mm
1尺=303mm
1間=1818mm

mmに換算すると細かい数値ですが、近年では1尺を310と簡略して使用する事が多いです。
押入れの巾を1間(1820mm)とか、柱のサイズを3寸5分(105mm)や4寸(120mm)、他に板のサイズをサブロク(3尺×6尺=910×1820)と呼んだりします。

Convex.jpg Scale.jpg


面積ではu(平方メートル)の他に、の単位が使われています。
(基本はuですが、土地や建物の面積に坪、部屋の面積に帖を併記)

1坪=0.3025u
これは、1間×1間(1.818×1.818)=3.305124uが基本となっています。

1帖=1.62u
一般的に、(社)首都圏不動産公正取引協議会で示されている、1.62u以上(0.9×1.8)が基に
なっていますが、一度だけ1.65uで換算する仕様が有りました。
これは、畳の大きさに関係しており、3尺×6尺(0.909×1.818)=1.652からきています。

この前の国勢調査の住宅の面積を、u換算にして書き込まれたかと思います。
また今後、平面図を見る機会が有れば、数値の細かさや大きさをイメージする事が出来れば、図面の見方が変るかも知れません。
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2010年06月23日

打診棒

打診棒-01.jpg

学校にでも使いそうな伸縮するこの棒は、我々の業界で使用するもので、通称『打診棒』と言われています。
(パッケージには、と書かれていました。)

打診棒-02.jpgこの打診棒は、タイルの検査に使用します。
ただし、名前の通りにタイルを叩いてはいけません(タイルが割れる可能性が有ります)。
使い方は、写真の様にタイル表面を円弧を描くように、先端の球で擦ります。

すると、タイルが浮いている箇所は音が軽くなるので、接着不良箇所(タイルの浮き)を発見する事が出来ます。

タイル面すべてがチェック箇所となりますが、特に梁下など頭上に落ちてくる可能性が有る箇所は、重要なチェックポイントです。
その為、新築工事だけでなく大規模修繕や改修工事でも、タイル貼りの建物検査には、必需品の道具です。

打診棒-03.jpg単純な構造ですが、良く出来た商品だと思います。

ただし、価格が見た目以上に高く、ホームセンター等で購入すると、だいたい\3,000前後になります。

それでも、怪我をする原因が減ると考えれば、安いものです!
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2010年05月10日

キッチン機器

最近、キッチンショールームに行く機会が多いです。
特に機器に関しては、デザイン性・機能性・時代性が反映されていて多種多様。
どれもモノとしての存在感が強く、メカニカルな性質があるため、つい触りたくなります。

今まで見てきた中で、これはイケてる!という機器をご紹介。

IH(エレクトロラックス).jpgエレクトロラックス(スウェーデン)のIHヒーター
カウンターにそっと置かれた皿のようなデザイン、斬新です!





中華鍋用IH(クッパーズブッシュ).jpgクッパーズブッシュ(ドイツ)のIHヒーター
中華鍋の形状のように凹んでます。
これで中華鍋もIH特有の熱効率が完璧です!
でも中華鍋は振ってこそナンボでは・・・。
なお、パナソニックや日立等では鍋ふり可能なIHが出ています。


IH(ガゲナウ).jpgガゲナウ(ドイツ)のIHヒーター
今のところIHの中でこれが一番カッコ良かった!
中央にある操作ダイヤルをクリクリ回すと心地よい電子音が鳴り、しかもマグネット式なのでダイヤルが着脱可能です。
シンプルなフェイスがとてもクールです。


バーベキューグリル(ガゲナウ).jpgガゲナウ(ドイツ)のグリルヒーター
あったら楽しいアイテムで、特に男性が使いたくなるでしょう。
毎日がバーベキューになってしまいそう!




水栓(ドンブラハ).jpgドンブラハ(ドイツ)のキッチン用ハンドシャワー
オブジェのようなフォルムで、キッチン空間を演出。
アイランドキッチンの場合は水栓が重要なファクター。







IH用排気フード.jpg造作IH用排気フード
キッチンスタジアムという感じです。
住宅でも造作という考え方はありかも。



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2009年11月27日

地デジ化

今年も残すところ、あと1ヶ月ほどとなりました。
来年開幕する、冬季五輪(バンクーバー)サッカーW杯(南アフリカ)を、大画面の高画質で見ようと、この時期にTVを買い換える方も多いかと思います。

地デジ化.JPG
2011年7月24日に、現在放映しているアナログ放送が終了し、翌日からは地上デジタル放送(地デジ)に対応する為に、TVCM等で広く伝えています。

とは言いつつも、私はまだアナログです。
よって、TV画面の片隅にアナログ放送の終了のスーパーが入っています。

おかげで、国内の地デジに対する認知度は高まっており、アメリカや韓国の様に、予定を延期する事はなさそうです。


デジタル放送対応のTVを購入しても、それだけではデジタル放送が見れません。
現在、放送されている3波(地上波・放送衛星によるBS放送・通信衛星によるCS放送)の内、無料放送(NHKは除く)を楽しむ方法は下記になります。

 .地デジ対応:UHFアンテナの設置。これでNHKと民放が見れます。
 .BSデジ対応:BSアンテナの設置。基本、アナログと同じアンテナでOKです。
 .1と2に対応:アンテナを設置せず、CATVや光ケーブルを利用。


上記のの場合は有料になりますが、多チャンネル放送が楽しめたり、映画のレンタルサービス等が有ります。また、TVだけでなくインターネットの環境を整える事も可能です。
各サービスは、異なりますので、いろいろと確認してみた下さい。

更に、CSデジタル放送(スカパー等)を見るには、CSアンテナが必要です。BSとCSセットのアンテナも有りますし、上記ので見ることも出来ます。


USA-30D.jpg BC45K.jpg
多種多様な放送に、色々な人が住む共同住宅(特に分譲マンション)では、出来る限り入居者に対応しようと、今まではTVアンテナ・BSとCS(110度)一体アンテナを屋上に設置して、CATVや光ケーブルに対応させている事が多いです。
その為、いつデジタルに変更するかは、建物の所有者や管理組合で決める事になるかと思います。

特に賃貸マンションやアパートは、春からの新入居者に対して地デジ対応がポイントになるでしょう。

現在、デジサポ(総務省テレビ受信者支援センター)から、共同住宅を対象に、助成金が出るようです!

しかし、この景気がいまいちな時にTVの買い替え。。。個人的にも、助成金は出ないものですかね〜。
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2009年09月10日

建築条件付

建築条件.jpg建築設計事務所にとっては耳障りな言葉。

土地を購入した友人・知人に設計・デザインを協力しようと思っても、これでは手出し出来ません。
(売主に数百万を支払って建築条件を外すことも可能ですが・・・)


確かに、低予算で手軽に注文住宅感覚の家を手に入れたいという人には良いかも知れません。
但し、施工会社があらかじめ決まっていて、また、仕様・材料・カラーも数少ない中からしか選択できないので、その施工会社がどのような住宅を手掛けているかを勉強しておく必要があります。

最近、このような建築条件付土地を知人が購入したので相談に乗っていました。
稀なケースだと思いますが、確認申請用らしき図面が施工会社から知人宛にメールで送付されてきて、「見ておいて下さい」とのこと。
おおまかな間取りは打合せで決定していたのですが、建具や使い勝手の詳細な部分はメールでの図面提出のみ。

しっかりと配慮された計画と思われますが、説明が一切ないのは一般ユーザーに対して有るまじき行為!
なお建築士法第18条2項第24条の7にしっかりと説明義務が定められています。


不安に思った知人が、図面を確認してほしいということで見てみると・・・。

やはり細かい間取りの修正、仕様の確認、不明な点等が多々ありました。
ある程度まで希望通りの修正・変更は出来ましたが、内倒し窓が外倒し窓に変更するだけで数万円UP、というようにオプション扱いとなって建築コストがUPしていくシステムのようです。

不動産・施工会社が有利な条件付き、という意味しか思えないのは気のせいでしょうか?
低価格で戸建て住宅を購入できる魅力があるので仕方ないかもしれませんが・・・。
(限度はありますが、我々のような設計事務所でもローコスト住宅が可能です。)

とにかく、施工はしっかりと確実にやってもらいたいものです。
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2009年07月16日

避雷針

早くも梅雨が明けました。
これからますます暑くなりますが、身体には気をつけてお過ごし下さい。
また、雷雨の時期にもなります。夕立に雷、こちらにも十分ご注意願います。


避雷針.jpg建物での雷対策と言えば、避雷針です。
この避雷針は、建築基準法で高さ20m以上(おおよそ6〜7F以上の高さ)の建物に設置する義務があります。ただ設置するだけでなく、避雷針から60度の角度で建物を包囲しなければなりません。傘や円錐で被われているイメージです。
JIS規格では、高さによって角度も決められています。)
その為に、1本が9m近くのサイズになる事や、何本も立てる場合もあります。
また、避雷針の代わりに棟上導体と呼ばれる銅線・銅帯等を屋根の上に張り巡らした工法もあります。こちらは、平面的に大きな建物に良く見られる他に、下から見上げても避雷針が見えないので意匠的に採用される事が多いです。

さて、ここで大きな勘違いをする問題があります。
それは、住んでいるマンションや働いている事務所に避雷針が立っていても、雷が落ちれば電子機器が壊れる可能性がある事です。
もともと避雷針は、建物を雷から守る為の物で、建物内にある物まで守る目的が無いからです。その為に全ての電流を解消出来ず、ある程度は内部の配線に流れる事ある訳です。

あと、避雷針を立ててしまえば終わりと思われているようですが、年1回以上の定期検査が必要と法律で定められています。

雷ガード.jpg日本において、落雷に対する対策は他国と比べても遅れていると聞いた事が有ります。早く、機能向上した上で意匠的に良い「避雷針」が誕生すればと思います。
今のところ、自分達のPC・電話等を雷から守るには、雷が鳴ったら線を外すか、雷ガード付タップ(写真)を使用するしか無いようです。
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2009年06月22日

10年保証

自宅マンションの逆梁上端にクラック(亀裂)が!
いつからこのようになっていたか、全く気が付きませんでした。
クラックを測ると、なんと最大幅約0.5o!驚きです。
恐らく乾燥収縮によりできたクラックと思われますが・・・しかし大きい。

クラック-1.jpg  クラック-2.jpg

自宅マンションは竣工後9年目を迎え、瑕疵担保保証期間やアフターサービスの保証期間である10年まで残り1年。
このクラックが保証対象なのか、つまり無償で補修してもらえるのかどうかを、入居時にもらったアフターサービス規準や管理会社等に確認してみました・・・。

結論は保証対象外!
ゼネコンが基準として設定している補修すべきクラック幅は0.3o以上(ゼネコン各社で差があると思われる)との報告を受けましたが、あくまでも実害が出ていないので、問題ないクラックとして扱われ保証期間はたったの2年間。
10年保証対象となるケースは、鉄サビを伴ったクラック(クラックが鉄筋まで到達していてサビ汁が出ている状態)でなければならないようです。
その他、屋根や窓廻りからの雨漏りも実害が伴わないと10年保証対象ではないようです。

結局、数年後に実施予定の大規模修繕工事で一緒に補修しておいた方がいい、ということになりました。

建築物は工業製品ではなく、一品生産ものなので、100%完璧ではありません。だからこそ、保証やアフターサービスはしっかりと確立していなければなりません。
今年10月1日より住宅瑕疵担保履行法が施行されます。
どの業界でも消費者やエンドユーザー主体の法整備を確立していってもらいたいものです。
posted by suzuking at 17:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月16日

講習会

3月・4月と、東京ビッグサイトの国際会議場にて、建築士の講習会を受けてきました。

text.jpg平成18年12月に、建築士法が改正・公布されました。新法により、建築士事務所に所属する建築士は、3年毎に『建築士定期講習』を受ける事が義務付けられました。
また、事務所登録に必要な管理建築士は、建築士を取得後、実務経験と講習会を受ける事と変わりました。私みたいに、法改正前に管理建築士になった建築士の場合、建築士の講習会とは別に『管理建築士講習』も受けないといけません。

TokyoBigSight-1.jpgどちらの講義も、朝早く会場入りして受付をします。
受付後、テキストと座席表を頂くのですが、まさかの(当たり前かも)全席指定です。
国際会議場の座席は、固定され段々に配置してあるシアター形式で1000席有ります。隙間なく座らされた椅子、には、折畳み式のミニテーブルが付いていますが、隣との距離やテーブルのサイズ等で線や文字が書き辛く、とても講習に向いている環境とは思えませんでした。

講習は『建築士定期講習』・『管理建築士講習』のどちらも、耐震偽装により建築士だけでなく建築業界に対して不信感が出たこと。その信用を再度得る為に、この講習が行われていると始まり「建築基準法等の改正」・「建築士の責務」・「建築士事務所の業務」・「品質の確保」等をテキストに沿って、約5時間の講義が続きました。

講習の内容として、『確認申請で認可をされたとしても、後々認められないもと判断された場合は、認められない場合がある。』と話がありました。当たり前の事かも知れませんが、認可された経緯に依るのではと思いつつ、我々設計者だけでなく審査側も気をつけて対応すべき内容だと改めて思いました。

講義終了後には、マークシートを塗潰す○×式の終了考査(1時間)が行われ、無事終了。
講義が終わって会場を出た時には、6時近くでした。
TokyoBigSight-2.jpg
この様な講習に参加する事で、信用への回復の一歩になればと思いました。
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2008年07月03日

スロープ

建築空間やランドスケープを上下移動する装置の一つとして、スロープ(斜路)があります。
階段やエレベーターと違って、緩やかに上下移動するため、徐々に展開される空間は趣きが生じます。
これを使用することで、対象物を効果的に見せたり、劇的な空間演出、空間やアプローチにストーリー性を付加する要素にもなるため、個人的に好きなアイテムです。しかし、かなりのスペースが必要とされるので現実難しいところもあります。

スロープを効果的に使用している建築として、国立西洋美術館(設計:ル・コルビュジェ)、スパイラル(設計:槇文彦)、葛西臨海公園展望レストハウス(設計:谷口吉生)、横浜港大さん橋国際客船ターミナル(設計:ポロ&ムサヴィ)、ニテロイ現代美術館(設計:オスカー・ニーマイヤー)等々、挙げたらキリがありません。
国立西洋美術館 スパイラル

葛西臨海公園レストハウス ニテロイ現代美術館

スロープを設計する際、気になるのが勾配です。スペース的な問題もありますが、この勾配によってスロープの良し悪しが出ます。
建築基準法では、階段に代わる傾斜路の勾配を1/8以下(8m進んで1m昇る又は下がる)とし、バリアフリー法では、1/12以下と規制しています。
ちなみに公共の歩道勾配は原則として1/18以下(国土交通省より)、敷地内車路は東京都建築安全条例上1/6以下とされています。
各特定行政庁の指導で、更に厳しく規制している場合もありますので要注意です。
実際歩いてみると、個人的には1/10〜1/12程度がちょうど良い勾配と実感しました。

現在、住宅設計においてスロープを設置する計画をしています。なかなかうまく納まらず奮闘中です。
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2008年06月27日

マジックタイム

我々の仕事の一つに、竣工写真の作成があります。基本的に竣工写真は、建物が完成した時に外観や内観を建築写真専門のカメラマンに撮影してもらいます(我々で撮影する場合もあり)。
その時に、アングル以外に夕景の撮影を指示します。

夕景の写真を撮影する場合、一番気を付けないといけないのがマジックタイム内に撮影をする事です。このマジックタイムは写真用語で、「日が暮れ始めてから、暗くなるまでの数分間」の時間帯を言い、東京都内で撮影する場合、今の時期ではPM7:10〜7:20頃になります。
この時間帯に撮影すると、空が紺色になり幻想的な写真に仕上がります。天気は晴れている方が良いですが、曇りでも撮影できます。

SIA青山-1.jpg実際に、写真で比べてみましょう。

建築家・青木淳氏設計のSIA青山を、私が趣味で撮影しました。
昼間の写真です。
これから、白い外壁と空の色の変化を比べてみて下さい。


SIA青山-2.jpgまず、昨日のPM7:00頃の写真です。

少し青くなり始めていますが、まだマジックタイムにはなっていません。
ここで注意ですが、カメラの性能によって時間帯が異なるので、マジックタイム前に何度か試し撮りをして下さい。


SIA青山-3.jpg  SIA青山-4.jpg

左上の写真がPM7:15頃で、右上の写真がPM7:20です。

空の色が紺色に近付き、白い外壁も青くなっています。たった5分間の差ですが、色の濃さが異なります。また、これ以降に撮影すると黒くなり、夜景となります。
マジックタイム内の撮影は、手ブレを起こしやすいので三脚等で固定して撮影する必要があります。

私は、街中の建築写真を撮る時に三脚を持っていかないことが多いので、塀や壁に体を預けて手ブレを減らすようにしています。

個人的に夕景が綺麗な建物として、「クリスチャン・ディオール表参道」や「プラダブティック青山」等があります。

そう言えば、三谷幸喜監督による映画『ザ・マジックアワー』が公開されました。この映画の題名も同じ意味で、こちらは映画用語になります。
また三谷幸喜監督が審査する写真コンテストがあり、お題は『東京の素敵な夕暮れを探せ!』です(募集期間:6/6〜7/21)。何枚か応募しようかと思いますが、皆さんもお気に入りの写真を投稿してみませんか?
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2008年02月19日

日影規制

昨年末に話題にした『日影規制』。
法律の簡単な説明と、それに関する建築部位を合わせて書きたいと思います。

建築基準法の日影規制とは、住居系の用途地域において、一定の規模以上の建物に掛かる法律で、周辺の建物に対して日照条件の悪化を防ぐ為に考えられた規制です。
「一年で一番影が長くなる冬至のAM8:00〜PM4:00までの8時間で(北海道は除く)、敷地から一定の距離において一定の時間以上の影を落としてはならない」となっています。影になる時間や測定する高さが用途地域等によって異なり、住環境を重視する第一種低層住居専用地域が一番厳しい設定になっています。
つまり、建物の高さや形状を制限する法律です。

等時間日影図という図面で、規制をクリアしているかが分かります。この図面を作成するには、専用のソフトやJW-CADの様にCADで計算させる方法が一般的です。

冬至における太陽の位置は敷地所在地によって決まるので、南北に長い日本では北と南で緯度・影の長さをあらわす倍率が大きく異なります。例えば、規制時間内で一番影が長くなる時間帯のAM8:00(=PM4:00)で比べてみます(北海道は、本州に合わせて)

影1.jpg

 北海道稚内市:北緯45°25 ・ 倍率25.92
 沖縄県那覇市:北緯26°12 ・ 倍率 4.13

東京(大島を除く)の場合、区域分布がおおむね35°50〜35°30にわたっているので、法律で36°と定められています。一番影が長くなる時間帯での影の倍率は、7.22です。

この影の長さから太陽の位置(角度)が把握できます。
この角度を利用することが出来る建築部位の一つに『』があります。真夏の日差しを遮り、真冬の部屋に日光を入れる事が出来ます。
東京をモデルとして考えた場合、夏至と冬至の角度(12:00)に建物の窓と庇の位置関係と奥行を検討し、図の様に設置する事で可能となります。実際に庇は、日差し調整以外に開口部の防水の役割もあり、もっと細かく検証する必要は有ります。

影2.jpg

敷地には、今回紹介した日影規制のほかにも用地地域建ペイ率・容積率等の基本的な規制が有ります。御自宅の敷地や購入希望の敷地の規制については、敷地のある行政庁(市役所等)で確認する事が出来ます。
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2007年12月07日

家相

家相.jpgこの業界にいれば、一度は経験がある家相の問題。
我々は、家相家ではないので基本的な知識は解っても細かい内容までは判断が出来ません。なぜなら家相も流派によって考え方が異なり、同じ設計でも良かったり悪かったりするからです。

例えば、家の中心の出し方が異なったり、鬼門等でキッチンが良くない場所にあってもコンロや排水口が無ければ構わないと、判断基準が異なる事もあります。中心が異なれば、家相を合わせる位置が変わるので、最終的な判断が出来ません。
現に私の実家では、過去に見ていただいた家相家と最近見ていただいた別の家相家では、180度異なる意見がでた箇所がありました。

家相は、まだ下水道や家の構造が発達していなかった頃の昔の知恵を具現化したもので、北東(鬼門)や南西(裏鬼門)から吹く季節風が、室内に臭気を運んだり、火災を拡げる原因になることを防ぐ事が大きなポイントになっています。
決して、家相中心で設計した建物が住みやすいとは限りません。それほど、現代住宅は敷地形状から環境的にも難しい状況になっているからかと思われます。

個人的には、「現代における家相は、良いところを信じて悪いところには気をつけようと思いながら過ごすことが大事」だと考えます。
ただし、設計者として気をつけなければいけない事は、施主が家相を気にするかどうかを把握して、より良い設計をする事だと思います。
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2007年09月07日

サイン・看板

E?.jpg店舗や事務所ビル等の建築物に必ずと言っていいほど広告物(サイン・看板)が設置されています。
設置する場合、サイズや防火地域等において様々な制約があり、設計・デザインに気を使います。
我々も今、その制約の壁にぶち当たっているところです。

建築基準法第66条では、「防火地域にある看板・広告塔・その他これらに類する工作物で、屋上又は高さ3mを超えるものは、主要な部分を不燃材料で造ること」と謳われています。
屋上という設置場所、高さの規制だけという内容が、我々としては意味不明です。
街中でよく見かける袖看板は、ほとんどが可燃性のアクリル板で、防火地域でも使用されていると思われます。だからといって、難燃性の塩ビ雨樋を使用してはならないという規制が存在しないのは矛盾していると思われます。
看板を夜間光らせるとなると、不燃性のガラスが考えられますが、割れて事故になる危険性がありますのでほとんど使用されていません。

そこで最近は不燃性のFFシート(フレキシブル フェイス シート)が主流になってきているようです。
このFFシートは、北アメリカなどで普及し、今では中国、韓国のアジアでも注目されているそうです。FFシートはガラス繊維でできたテント生地のようなもので、サイズも大型看板に対応出来ますし、デジタル印刷も可能、そして軽量なので事故の心配もありません。
但し、テントのような膜なので、高所での使用は風圧によりシートが撓むので、薄型の内照式看板が作れない(シートの撓みで内部の照明器具が割れる)というデザイン上の欠点もあります。また、低層部での使用は、カッターや煙草の火等による破損の恐れがあります。

最近では新宿の看板落下、銀座の看板火災など、事故が多発しているのは記憶に新しいところです。
デザイン・機能・性能をクリアする新たな素材が今後開発されることを期待し、また、設置基準等の法律を再度見直す必要があると思われます。

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2007年07月25日

一級建築士の試験

MP-400FL.jpg先週の7/22()に、一級建築士の一次試験(学科試験)が行われたようです。
一級建築士の資格は、我々のような意匠設計者はもちろんの事、構造設計者・設備設計者・電気設計者にも関係する重要な国家資格です。
毎年、この暑い時期に一次試験(学科)があり、秋に二次試験(製図)が行われます。

学科試験は、4科目(各科目25問)でトータル100点の試験です。4科目とは計画法規構造施工で、各科目は下記のような知識を必要とします。

 計 画:都市計画から建物(プランの他、換気や照明といった設備・電気)に、
      歴史など
 法 規:建築基準法(意匠・構造・設備・電気)他、都市計画法や消防法まで
      の関係法令全般
 構 造:木造から始まる構造すべてに、応力などの計算に材料など
 施 工:地盤調査から仮設工事、各種工事方法に関すること

これらを、午前と午後に2科目ずつ行います。学科試験を通過すると、二次試験となります。

写真のようなA2サイズの製図版を使用して、課題(今年:子育て支援施設のあるコミュニティセンター)を設計条件に合わせて設計します。A2の方眼紙にシャープペンシル等で、平面図・断面図・面積表・設計趣旨などの必要図面を、5.5時間で仕上げなければなりません。

毎年、総受験者数の約10%が合格し一級建築士になります。資格証が、A4サイズの賞状のような紙きれ1枚しかなく、取得した瞬間に誰もが少しがっかりしているような気がします。

設計者にとって、一級建築士の資格は通過点ですから、取得後も技術向上を日々心掛けましょう。
posted by nabay at 17:53| Comment(2) | TrackBack(1) | 建築知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月31日

ダイニング照明

PH4-3

自宅のダイニングスペースに設置するペンダントライトを購入しました。

デンマークのメーカーlouis poulsen(ルイス ポールセン)社のPH4-3という照明です。
照明器具のデザイン性・光り方・取り付け方法、ダイニングの天井高、予算等あれこれ検討した結果、この照明に至るまで約1年掛かってしまいました。

PHシリーズは光の色・グレア(眩しさ)・陰影の全てが絶妙に設計されている照明で、その上ローコスト、取り付け簡単です。
3枚の緩やかなカーブを描くシェードが美しく、とても1960年代のものとは思えません。

ただ1つだけ問題がありました。経験された方もいるかと思いますが、配置したダイニングテーブルの中央と、照明器具の付く引掛けシーリング(照明のコンセントみたいなもの)の位置がずれていたのです。
そこでテーブル中央上部に照明を設置する方法を紹介します。
マンションの天井は、コンクリートを補修してクロス(壁紙)で仕上げる直天井と、今回のように軽量鉄骨などで下地を組んで、石膏ボードを張りクロス(壁紙)で仕上げる方法に分かれます。
どちらもクギが効かないので、一般の方ではフック取り付けは厳しいです。そこで、今回は安価で素人でも出来る天井用石膏ボードフックを使用することにしました。
この天井用石膏ボードフック(約400円)は意外と販売されてなく、東急ハンズで取り寄せるのにかなり時間が掛かってしまいました。
他に、少し大きいですがペンダントサポーターという商品もあります。

ダイニングスペースの引掛けシーリング付近に、1m角程度の下地補強(ベニア板等)が入っていれば下地に直接ビスを打てるのですが、ディベロッパー(不動産会社)のマンション設計仕様に、このような補強がされているところはまだまだ少ないようです。
posted by suzuking at 01:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする